2025.12.26
窓がびしょびしょ…「湿度・換気・断熱」で結露対策
冬の朝、窓がびしょびしょ。サッシの水たまりを見るたびに気持ちまでどんよりしますよね。カーテンまで濡れていると、「このまま結露カビになるのでは…」と不安に…。
結露対策は、原因を“分けて考える”ほうが早くラクになります。
結論から言うと、結露は「湿度」「換気」「断熱(冷えにくさ)」のバランスで決まります。
まずは今すぐできることから負担を減らしつつ、必要なら根本対策(窓・断熱・換気)で“結露しにくい状態”にしていきましょう。

結露はなぜ起きる?「温度差・湿度・冷える場所」の3点セット
結露は、空気中の水蒸気が「冷たい面」に触れて水滴になる現象です。冬は暖房で室内が暖かくなるほど空気が水蒸気を含みやすくなります。その空気が冷えた窓ガラスやサッシに触れると、窓結露として目に見える形で出てきます。
そして見落としやすいのが、窓以外でも起きること。壁結露(押入れ・北側)など、空気が動きにくく冷えやすい場所は要注意です。家具が壁に密着していたり、押入れに物を詰め込みすぎていたりすると、同じ湿度でも“そこだけ”結露が出やすくなります。
「湿度目安」は家の性能や暮らし方で変わりますが、結露が強いときは“上げすぎていないか”をチェックしましょう。乾燥対策と結露対策は、体感と窓の状態を見ながら、無理のない範囲で調整するのが現実的です。
まずは切り分けよう:症状の出方で、やることの優先順位が変わります
結露対策が難しく感じるのは、「原因が一つじゃない」からです。だからこそ、最初に“出方”でタイプ分けしてみてください。ここができると、次にやることがスッと決まります
◾️窓だけが濡れる(壁や押入れは大丈夫)
◾️窓以外も怪しい(押入れ、北側の壁、部屋の角など)
◾️朝だけひどい(昼は落ち着く)
◾️一日中ずっと濡れている(乾く気配がない)
同じ「結露」といっても、朝だけなのか、一日中なのかで原因が違うことが多いです。さらにマンション結露の場合は、窓の仕様を変えにくいなど制約がある分、できることを順番に積み上げるのがコツになります。
タイプ別で今すぐできる結露対策
ここからは、タイプごとに「今日からできること」を整理します。ポイントは、がんばりすぎないこと。結露は毎日のことなので、“続くやり方”がいちばん強いです。

◎窓だけ・朝だけタイプ
夜〜明け方の冷え込みに、就寝中の湿気が重なるパターンが多いです。寝る前に短時間でも換気を入れて湿気の出口をつくり、朝はカーテンを開けて窓まわりの空気を動かします。カーテン結露がある場合、カーテンがガラスに触れているだけで濡れやすくなるので、少し隙間をつくるだけでも変わることがあります。サーキュレーターがあれば、弱い風で窓方向に空気を回すのが手軽です。

◎窓だけ・一日中タイプ
日中も乾かないときは、室内の湿気が抜けにくい可能性があります。室内干し、加湿器の使い方、料理や入浴後の湿気が居室に流れていないかを一つずつ見直します。冬は寒くて換気を止めたくなりますが、換気は冬こそ「細く長く」が基本です。24時間換気がある住まいは、まずは適切に動いているか(給気口を塞いでいないか等)を確認してみてください。

◎窓以外(押入れ・北側・壁)タイプ
壁の結露(押入れ・北側)は「空気が動かない」「冷える」「物が密着している」の影響を受けやすいです。家具を壁から少し離す、押入れはたまに開けて空気を入れ替える、北側の部屋や角はサーキュレーターで空気を循環させる。これだけでも“局所的な結露”がやわらぐことがあります。結露カビがすでに出ている場合は、広げないことが最優先です。範囲が広いときは無理をせず、換気と乾燥を中心に進めてください。

◎マンション結露タイプ
マンション結露は「できる範囲が限られる」からこそ、順番が大切です。まずは換気の入口と出口(給気口・排気口)を塞がない、室内干しの湿気をこもらせない、窓まわりの空気を動かす。次に、室内側だけで完結する窓対策(内窓など)を検討する、という流れが失敗しにくいです(管理規約の確認が必要なケースもあります)。

まとめ
結露 対策は、まず「どこで・いつ起きるか」をタイプ分けすると迷いにくくなります。窓の結露だけか、壁の結露(押入れ・北側)もあるか、朝だけか一日中かで、原因と優先順位が変わります。
◾️水滴をためない(拭く、乾かす、カーテン結露を悪化させない)
◾️湿気を増やしすぎない(湿度目安を意識し、室内干しや加湿を見直す)
◾️冬でも換気を止めない(冬は“細く長く”換気)
◾️サーキュレーターで空気を動かし、押入れや北側の壁の結露(押入れ・北側)を起こしにくくする
それでも「朝だけじゃなく一日中」「窓以外も濡れる」「結露カビが心配(または出ている)」という状態なら、窓(内窓 効果など)・断熱・気密・換気の3本柱で根本対策を検討するサインかもしれません。住まいの条件で最適解は変わるので、どこが・いつ・どのくらい濡れるかをメモしておいて、ロハウスにご相談ください。


