2025.11.16
カラーサークル(色相環)
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。上田です。
住まいの壁や床の色を決めていく際、どの色を選ぶか迷いますよね。そんな時、美しい配色を生み出すために頼りにできる心強いツールがあります。
それが「カラーサークル(色相環)」です。
色相環とは、色の種類(色相)を、グラデーションで円形に並べたものです。
これを使えば、感覚だけでは難しい「調和の取れた色選び」や「効果的な色の組み合わせ」が、ぐっと簡単になります。
今回は、カラーサークルを使うことで得られる、3つの大きなメリットをご紹介します。
メリット1:色の組み合わせにある、人間に心地よさを与える「調和のルール」
カラーサークル上での位置関係を知ることで、このルールに基づいた配色を感覚ではなく論理的に選ぶことができます。
例えば(隣り合う色)赤とオレンジなど、色相が近い色の組み合わせは、まとまりがあり、見る人に安心感や統一感を与えます。ベースカラーを決める際に最適です。
また(正三角形) 円を3等分した位置にある3色(例:赤、青、黄)の組み合わせは、バランスが良く、明快で活気のある印象になります。
• ポイント: 「なんとなく合う色」ではなく、「調和する根拠のある色」を選ぶことで、配色の失敗を防ぎます。
メリット2:視線を引きつける「強調とメリハリ」を生み出せる
単調になりがちな配色に、視線を集める「アクセント」を加えるのが、カラーサークルの得意技です。
• 補色(反対側の色): 円の真向かいにある色同士(例:赤と青緑)を組み合わせると、お互いの色を最大限に引き立て合う効果があります。これを「補色対比」と呼びます。
• ポイント: 補色を(アクセントに)少量使うことで、デザインやコーディネートにメリハリとエネルギーが生まれます。
メリット3:色の持つ「イメージや心理効果」を意図的に操れる
色が持つ「温かい」「涼しい」「軽い」「重い」といった心理的な効果も、カラーサークル上で整理されています。
• 寒色と暖色: 円を二分することで、「赤・オレンジ系」の暖色(興奮、活動的、進出)と、「青・青緑系」の寒色(鎮静、クール、後退)を明確に把握できます。
• トーンの調整: カラーサークルと組み合わせて、色の明るさ(明度)や鮮やかさ(彩度)を変える「トーン」の概念を理解することで、同じ色相でも「元気な赤(高彩度)」から「落ち着いた赤(低彩度)」へと、与える印象を自在にコントロールできます。
カラーサークルは、単なる色の並びではなく 調和、対比、心理効果という、色彩コーディネートの基本原則が詰まってます。
このツールを活用し、色のもつ力で心も体も元気にする心地よい空間づくりをお手伝いできたらと思ってます。


